一行詩

あの頃
この頃
これから
鍋のなか一緒くたグツグツ
したたかでいたい舌先まわれ
まわれ
悪人は一人もいないらしい退屈
 
ヘソでも舐めてろ
審判を下すあなたに答がないなんて嘘ですヨ
×
×
さん江
私の方は嘘も放免です
ガラガラ殻回る俺空からから回り
その罪は俺のものくだらないホ
ムル
それでも清らかに鳴く正しいおひと
酒飲んで逃げる
また酒飲んで逃げる
俺なんか消えてなくなれという俺もいて夕焼けの赤
平成九年二月十五日発行