一行詩

ひとつずつ思い出し少しずつ忘れる
入口は出口トンネルはトンネル
足音とため息と僕と目覚まし時計と
円周の内と外
 
もとめ合うグルグルと
あかい赤
 
目の前で食らう赤
満足としあわせをイコ
ルで結ぶから不幸でいる
こむら返りこむら返り脳味噌のこむら返り
来た風は北風
 
北風が来た風邪ひいた
正月は毎度の莫迦の一夜干しメンソレ
タムぬりたくもなし
平成九年一月十五日発行