一行詩

くらくら暮らし日暮らしまた過ぎている
とけていく手をつなぐ雨が降る
ことわりもなく人を貪る
なんでもないものとしてそこにありたい
暮れていく過ぎていく止まらない歌えない
海を見る手のひらを見る夢を見る
もやもやの中で生きていた
このままが続いている
 
ヤジロベ
ゆらす
平成八年十二月十五日発行