一行詩
﹁
颱
﹂

めぐりめぐる僕は悪意に満ちている
一つぶ一つぶ横顔の線にそ
っ
てすべらせている
声の音だけ聞いている
立ち止ま
っ
ている
　
幾つかの誤差
単純な話を音をたてて複雑にしてゆく
自分であるための悪事くわだてている
サラサラと流れ出て　また固まらぬ僕の輪郭
平成八年十一月十五日発行
﹁
颱
﹂
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