一行詩

そう思
ているうちに次
と過ぎていく
我に返る
鰯雲がひろが
ている
妻がちいさく笑う
 
妻がちいさく頷く
また少しだけ少女にな
たまん丸の瞳を抱き上げる
妻が少年の肩を愛でている
 
息子十一歳
家族 い
に歳を喰
ていく
それはそれとして
ぱり喰
ている
平成七年十月十五日発行