一行詩

押してんねんけど
このドア重たいわ
三月の北風 ふわりと浮かび影も無くなる
触れるものは何もない
 
空に溶ける
なんで
そないに汚れが気になるのん
ゆれながら立
ていた
そんなん最初からわか
てた
妻は笑う
まず座り湯気を吸い込んで酒をすする
お疲れさんでした
満月をのぞく
平成六年四月十五日発行