一行詩「颱」
(平成五年十月十五日発行「颱」№297)
整えておかなければならない事 妻の乱れ髪
(疲れた顔ばかりでゴメン。)
押されたからはみ出したわけじゃない
「あっ。」また繰り返してしまっている
積み上げておいた「何時かは。」は下から腐る
何度目かの溜め息のあと、風邪薬を飲み干した。
台風の前の蒸し暑さ ニヤリと笑う
だんだん強くなる風。色んなものが軋みだす。もう少しだ。
すべてを蹴散らせ。きっと空の色に溶けていける