一行詩「颱」
朝は始まりなんだという幻想の中に生きている
ブツブツと自分の名前をくり返す 着替えの時間
結局、洗濯機の中でグワグワと回されてしまう
「らしい」と「だろう」が群れて空を見あげる
ここは何処だろうかと次の朝も考えてる
平成四年六月十五日発行「颱」№281