一行詩「颱」
走りながら仮面付け替えて十二月
師走の満月 ちょっとだけ徐行する
疑い始めた息子の枕元へ湯上りのサンタクロース
クリスマス生まれの妻はもう眠たいらしい
繰り言ズルズルいわせおおつごもりの蕎麦をすする
平成四年一月十五日発行「颱」№276