一行詩﹁颱﹂
唇が動いている 聞こえないよ
﹁
出不精なんです﹂
いつも通りの三歩目歩幅を気にして歩いていたら雨雲のご挨拶
ただすわ 満天の星
っ
ている電話のベルを鳴らす 今日は箒星
小さな私が鬼を探している 夕暮れの袋小路
この指止まれこの指とまれ 昔の明日この指とまれ
平成二年四月五日発行
﹁
颱﹂
№255